危険性帯有者とは

道交法(免許の取消し、停止等)

第百三条 免許(仮免許を除く。以下第百六条までにおいて同じ。)を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。ただし、第五号に該当する者が前条の規定の適用を受ける者であるときは、当該処分は、その者が同条に規定する講習を受けないで同条の期間を経過した後でなければ、することができない。

一 次に掲げる病気にかかつている者であることが判明したとき。

イ 幻覚の症状を伴う精神病であつて政令で定めるもの

ロ 発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であつて政令で定めるもの

ハ イ及びロに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの

一の二 認知症であることが判明したとき。

二 目が見えないことその他自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある身体の障害として政令で定めるものが生じている者であることが判明したとき。

三 アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者であることが判明したとき。

四 第六項の規定による命令に違反したとき。

五 自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき(次項第一号から第四号までのいずれかに該当する場合を除く。)。

六 重大違反唆し等をしたとき。

七 道路外致死傷をしたとき(次項第五号に該当する場合を除く。)。

八 前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。

ただ、8号は抽象的な規定であるため、その危険性の程度は、少なくとも同法同条の1号から7号に見られる危険性と同等の程度である必要があるとされなければならないと考えられているようです。

運転者が危険性帯有者と判断される主な行為は、覚醒剤や麻薬の使用、車を使い著しく交通の危険を生じさせる恐れのある犯罪、無免許や飲酒運転など違反行為の命令や容認、暴走行為の同乗などとしている。

近年は、警視庁などが、危険ドラッグの所持者や使用者に対し、同号の危険性帯有者として行政処分を行う方針を固めたことで過去に話題となった。

また、警察庁は2017年に、あおり運転も第8号の危険性帯有者の規定を適用して積極的に取り締まるよう全国の警察へ通達した、ともいわれています。